「ただの社内報」が会社を救う?〜組織の力を引き出す、3つの意外な視点

あなたの会社の社内報、読まれていますか?
突然ですが、あなたの会社の社内報は、きちんと読まれていますか?
組織づくりの相談を受けていると、よく耳にする悩みがあります。
それは、
「社内報が、ただのお知らせ掲示板になっている」
というものです。
経営層からのお知らせが並び、一応は定期的に発行している。
けれど、「作ること」自体が目的になってしまい、本来持っているはずの価値が活かされていない――
そんなケースが少なくありません。
でも、もしその社内報が、会社の強さを左右する“眠ったままの力”を解き放つツールだとしたらどうでしょう。
ここで言う「眠った力」とは、新しいツールや制度のことではありません。
すでに会社の中にあるのに、まだ十分に使われていない力のことです。
この記事では、社内報を「お知らせを載せる媒体」から、理念やビジョンを共有し、組織そのものを強くする“戦略的なメディア”へと変えていくための考え方を、3つの視点から整理していきます。
これは、会社の中に眠っている本当の価値を引き出すための、コミュニケーションの見直しの話です。
1.「伝える社内報」から「おしゃべりが生まれる社内報」へ
多くの社内報は、情報を一方的に届けることに力を使っています。
もちろん、情報を伝えること自体は大切です。
ただ、組織が本当に目指したいのは、お互いの考えや背景を知り、共通の理解をつくることではないでしょうか。
そのために欠かせないのが、実は「雑談」や「ちょっとした会話」です。
仕事とは直接関係なさそうな何気ないやり取り。
この「おしゃべり」こそが、
- 人間関係をなめらかにし
- 信頼を育て
- 安心して意見を言える雰囲気をつくる
土台になります。
一方で、情報を一方通行で流すだけの社内報は、共感や会話が生まれるチャンスを逃してしまいます。これは、実はとてももったいない状態です。
社内報は「会話の火種」になる
これからの社内報に求められる役割は、「知らせる」ことだけではありません。社員同士の会話を生み出すきっかけになることです。
たとえば、
- 感謝をリレーしていく企画
- ちょっとした工夫や助け合いを紹介する記事
こうした内容が載ることで、
「これ、読んだ?」
「実はあのときね…」
そんな前向きな会話が自然と生まれていきます。
この「共有」への切り替えが、組織を変えていく第一歩になります。
では、その会話のタネになるテーマは、どこに眠っているのでしょうか。
2.あなたの会社は、自分たちの強みに気づいていないかもしれない
人と同じように、組織にも「自分では見えていない部分」があります。
・お客様から見た本当の強み
・現場が感じている課題
・社員一人ひとりが心の中に持っている思い
こうしたものは、意識しないと表に出てきません。
この“見えにくい部分”を整理する考え方として、よく使われるのが「ジョハリの窓」です。
難しく聞こえますが、ポイントは次の2つだけです。
- 自分たちは気づいていないが、周りは気づいていること
- 本人は感じているが、まだ表に出ていないこと
戦略的な社内報の役割は、まさにこの2つをすくい上げることにあります。
たとえば、
- 他部署の仕事を体験してみる企画
- 現場の声をそのまま紹介するレポート
こうした記事は、経営層にとっては「現場のリアル」を知る材料になり、社員本人にとっては「自分の強みや関心に気づくきっかけ」になります。
ここには、マニュアルには書けない現場ならではの知恵や感覚がたくさん眠っています。
3.あの人の経験を、会社の「共有財産」にする
では、そうして見えてきた現場の知恵や経験を、どうやって会社全体の力に変えていけばいいのでしょうか。
ここで社内報が果たす役割は、とてもシンプルです。
人の経験を、みんなが学べる形にすること。
インタビューやストーリー形式の記事は、その人の頭の中にある
- 判断の基準
- 失敗から学んだこと
- 大切にしている価値観
を、言葉にして残してくれます。
たとえば、
- 「あの失敗があったから、今がある」
- 理念を行動で体現している社員のエピソード
こうした記事は、若手にとっては学びになり、組織全体にとっては行動の指針になります。
結果として、
- 人が育ち
- 辞めにくくなり
- 問題解決のスピードが上がる
といった、経営にとって見える成果にもつながっていきます。
社内報は、単なる社内広報の手段ではありません。中長期で会社の数字に影響する、実践的な経営施策なのです。
社内報はコストか、それとも未来への投資か
社内報を見直すことは、単なる広報の改善ではありません。
それは、
- 人がつながり
- 知恵が循環し
- 組織がしなやかに動けるようになる
ための未来への投資です。
「おしゃべり」が生まれる土壌をつくり、見えなかった価値を見つけ、それを組織全体の力に変えていく。
この一連の流れこそが、会社の成長を支える土台になります。
さて、あらためて考えてみてください。
あなたの会社の社内報は、未来への投資になっていますか?
もし「ただ出しているだけかもしれない」と感じたなら、そこには、まだ大きな可能性が眠っています。
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