昼休憩に読まれる社内報向けの企画

 昼休憩は、社員にとって束の間のリラックスタイムです。この時間に読まれる社内報は、情報を伝えるだけでなく、社員同士のつながりを深めたり、日々の仕事に新たな視点や活力を与えたりする重要な役割を果たします。しかし、限られた休憩時間の中で「読んでみたい」「次号も楽しみ」と思ってもらえる内容を作るには、読者目線での工夫が欠かせません。

 本記事では、昼休憩中のリラックスした雰囲気に合った企画を、社員参加型と編集部主導型に分けて提案します。これらのアイデアを通じて、社員が手に取りやすく、共感や楽しさを感じられる社内報作りのヒントを見つけてください。

社員参加型の企画

 社員が主体的に関わることで、社内報を「自分たちのもの」と感じてもらう企画です。参加型企画は、社員の意見を取り入れやすく、コミュニケーションの活性化や一体感の醸成に効果があります。

1. ランチタイムの交流促進

 社員が休憩時間中に気軽に参加でき、昼休みの話題作りになる企画です。社員同士の交流を促進する仕掛けとして有効です。

  • #今日のランチ投稿
    社員がその日のランチを写真付きで投稿し、次号で特集します。投稿内容にコメント欄を設ければ、共通の話題が生まれやすくなります。
  • ランチスポットのリレー紹介
    各部署から1人ずつ、おすすめのランチスポットを紹介し、次号の紹介者を指名するリレー形式。社員同士の関係構築にもつながります。

2. 社員の声を拾う投稿企画

 社員から日常のエピソードや感想を集めることで、社内報が社員の生活や個性を反映したコンテンツとなります。

  • #小さな幸せ投稿
    「日常で感じた小さな幸せ」を社員から募集し、簡単なコメントとともに掲載。心がほっこりする内容で、昼休憩中の癒しを提供します。
  • みんなの趣味特集
    趣味を持つ社員からエピソードや写真を集めて掲載。共通の趣味を持つ社員同士のつながりを生むきっかけになります。
  • 挑戦エピソードの共有
    資格取得やスポーツなど、社員が最近挑戦したことを共有する企画。努力を称え合う文化を育みます。

3. 社員投票型企画

 社員が投票や意見を出し合うことで、社内報への関心を高め、参加者同士のつながりを強化する仕掛けです。

  • お弁当自慢選手権
    社員が自慢のお弁当を写真で投稿し、読者投票で優秀作品を決定します。次号で結果を発表すれば盛り上がりが継続します。
  • 社内ランキング
    「好きな社内設備」「仕事中によく聴く音楽」などのテーマで社員に投票を募り、ランキング形式で発表します。身近なテーマが社員の関心を集めます。
  • 部署対抗クイズ大会
    社内報に掲載したクイズの正解数を部署ごとに集計し、結果を発表する企画。部署間の一体感や競争心を促します。

4. 写真投稿型の企画

 視覚的に楽しめる企画は、社員からの参加も気軽で、昼休憩のリラックスにもつながります。

  • オフィス風景写真募集
    オフィス内の好きな風景やお気に入りのスポットを社員から募集し、写真とコメントを掲載します。
  • ミニフォトコンテスト
    「季節の風景」や「週末のお気に入り写真」をテーマに写真を募集。応募作品を特集することで、社員の個性が感じられる内容になります。

編集部主導の企画

 編集部が主体となり、情報を収集・発信する企画です。社員が参加せずとも楽しめる内容で、視覚的な工夫やリラックス効果が高いものが多く含まれます。

1. リラックスを促す内容

 昼休憩中に気持ちを和らげ、午後の活力を生むような内容を提供します。

  • 簡単ストレッチ特集
    イラストや写真を用いて、「肩こり解消」「リフレッシュ効果」などに効果的なストレッチを紹介します。短時間で実践できる内容を重視します。
  • おすすめエンタメ紹介
    社員が楽しめる映画やドラマ、本をピックアップし、簡潔なレビューを掲載。選びやすさを意識します。
  • ポジティブ名言コーナー
    社長や管理職、著名人の名言を掲載し、読者が元気をもらえる内容に仕上げます。

2. 視覚的に楽しめるコンテンツ

 写真やイラストを多用した視覚的な企画で、読者の目を引きつけます。

  • 社員のお弁当特集
    さまざまなお弁当を写真で紹介し、社員のコメントやおすすめのおかずレシピを添える内容。
  • 今日のオフィススナップ
    オフィス内での楽しい瞬間やランチタイムの様子を撮影し、写真で紹介します。
  • インフォグラフィックコーナー
    「数字で見る我が社」と題し、業績や社員数などの情報を視覚的にまとめます。

3. 知識を深める内容

 知識やスキルを身につけられるような内容で、社員に有益な情報を提供します。

  • 業界豆知識コーナー
    業界のトレンドや最新情報を簡潔にまとめ、昼休みの話題にしてもらう。
  • 社内トリビアクイズ
    「創業年は?」「社長の趣味は?」など、会社について学べるクイズを掲載し、次号で答えを発表します。
  • デジタルスキル特集
    業務効率化に役立つExcelの便利技やアプリの使い方を紹介します。

4. 元気が出る記事

 ポジティブな気持ちになれる内容で、社員の士気を高めます。

  • 社員インタビュー特集
    社員が仕事に取り組む姿勢や考え方、趣味などを紹介し、人柄を伝えます。
  • 挑戦者ストーリー
    社員が新しいことに挑戦したエピソードを特集し、読者に勇気を与える内容に仕上げます。
  • オフィス近隣の癒しスポット紹介
    近隣の公園やカフェなど、昼休みに訪れやすい場所を写真付きで紹介します。

まとめ

 昼休憩は、社員がリフレッシュしながら情報を手に取る貴重な時間です。この時間に読まれる社内報は、短時間で楽しめる軽やかな内容と、リラックスした中でも興味を引く企画のバランスが求められます。社員参加型の企画では、社員が自発的に関わることで、「自分たちが作り上げる社内報」という意識を醸成し、社内コミュニケーションを活性化することができます。一方、編集部主導の企画では、社員の負担を軽減しつつ、視覚的に楽しめる内容や、有益な情報を提供することで、社員の満足度を高められます。

 成功する社内報作りのポイントは、企画のバランスを工夫することです。社員が「読みたい」「参加したい」と思うような仕掛けを取り入れるとともに、編集部がプロの視点で全体の方向性を整えることで、楽しさと情報性を両立できます。また、社員の声や反応を定期的に収集し、次号以降の改善に反映するPDCAサイクルを回すことも重要です。

 さらに、昼休憩中の社内報をきっかけに、業務中ではなかなか生まれないコミュニケーションや話題を提供することができれば、社員同士のつながりを強化する場としても機能します。結果として、職場の一体感やエンゲージメント向上に寄与し、長期的には企業文化の醸成にもつながります。

 最後に、これらの企画を試しながら、自社に最適なスタイルを見つけることが成功への近道です。社員が楽しみながら読める社内報を作ることで、昼休憩がより充実した時間となり、社員一人ひとりのモチベーションや満足度向上を実現しましょう。

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