第82回 気まぐれ!メンズトークが放送されました!
第82回目のゲストは、地元岡山だけでなく、東京でも個展を開催するなど、作家活動をする傍ら、絵画教室を開いたり、美術誌に技法講座を連載したり、指導者としても活躍されている洋画家の山本佳子さんをゲストにお迎えし、絵画に対する熱い思いをお伺いしました。
他の作家さんとの違い、自分ならではの特徴を「制作途中では絵がものすごく動く。動かしながら決めていく。普通は構図を決めて描く人が多いが、自分はガタガタ揺れながら位置を決めていく。」と話されていた山本さん。事前取材の時も、自分自身は『揺れていたい』と表現されていました。感じるままを表現すること、心の流れを大切にされているのだと感じました。
また「空気を描こうとする。空気感を意識している。人物の周りの空気感。」「写実ではあっても抽象寄りかもしれない。抽象気味な絵もある。そうしたいという願望もある。」と言われるだけに、山本さんの描く絵には確かに空気が感じられる本当に素敵な絵です。
そして、「絵は作るものなので、作れば良い。いかに自然に見えるように作るか。そこがセンスだと思うし、面白いところだと思う。そのまま見てそのまま描くならセンスはいらないが、作るとなると醜いところが見えてしまう。だから、現実を違うことにして表現するが、それが自然に見えるようにすることがセンス。」「絵の具が塗られていなくて下地が見えるところがあっても、それが自然に見えていれば良いと…。」
「自分の絵は省略。削って削っていく。引き算。マイナスの仕事が多い。色も、削る。ほとんど白だけになった時期もある。『白い絵の人ね』と言われるくらい。」「目も耳も手も足も一本にしたり、それよりも少なくするのに、後ろ姿にして、仰向けにして、とことん省略して、そこまで行ったので、ちょっと色を入れている、というのが今の段階。」
今回の取材から放送を通して、創作に対する向き合い方、自分の心と真摯に向き合うという姿勢、他者に承認を求めず、基準を自分に置くことの大切さ、というものを感じられたように思います。
10月21日放送のゲスト、洋画家の山本佳子さんの素敵な作品を見ることができるブログです。ぜひご覧になってください。
また、ガッシュ水彩を習いたい方がいらっしゃいましたら、山本佳子さんのHPからお問い合わせ下さい。
「山本佳子 絵描きの日常」