第88回 気まぐれ!メンズトークが放送されました!

 第88回目のゲストは、通信施設の工事会社を経営する傍ら、バナナ栽培による障がい者の方への就労継続支援を行う、おかやまおひさまファーム株式会社の代表でもある斎藤千恵子さんをお招きし、農・福連携事業へのこだわり、また、主催するロコロコ・マルシェへの思いについて詳しくお伺いしました。

 斎藤さんが栽培されているのは「おかやまバナナ」というブランドで、このバナナは有機栽培で作る純国産のバナナです。現在流通しているバナナは99.9%が輸入ですから、国産というのはとても珍しいです。おかやまバナナは「皮まで食べられる」と言われており、農薬を使わず栽培している点が特徴です。果物を輸入する場合、日本の検疫で防腐剤やら防カビ剤を使うことを義務付けられており、スーパーなどで売っている輸入の果物は皮を食べることはできません。

 おひさまファームで栽培されるバナナは、年間で10万本くらいの出荷があり、これは1日に換算すると273本くらいになります。バナナはもともと南国の植物なので、日本ではハウスでないと作れませんが、逆にハウス栽培のため、毎日収穫できシーズンはありません。

 バナナの栽培は自己流で、試行錯誤していたらいきなり作れるようになったそうで、バナナは肥料と水さえやれば栽培できる生命力の強い植物です。皮ごと食べられる品種を栽培しているというわけではなく、輸入されているバナナと同じ品種です。ただ農薬を使っていないから虫もつき、虫を取る作業は大変です。天敵は夜盗虫。
 
 関東の百貨店などに卸していますが、収穫したもの全てが良品で売れるわけではなく、6割は不良品扱いになってしまいます。農薬を使わないので歩留まりが悪いのは仕方がありません。虫がついたり、傷がついたりで百貨店に売れなかったものはジェラート屋さんなどに卸されています。現在は、自前で売ることを考えてマルシェを主催されています。

 それが「ロコロコ・マルシェ」です。ロコはローカルという意味。バナナ農園には福祉事業所の方が施設外就労という形で手伝いに来てくれているので、事業所にも声をかけマルシェに参加してもらっています。
 マルシェの目的の一つは販路拡大。卸で関東や関西に出すのではなく地元のお店に使ってもらいたいとの思いからです。もう一つが農福連携です。
 障がい者が関わるイベントは色々ありますが、障がい者の人は障がい者の人のイベントとして括られ、一般の人と一緒に開催することはなかなかありません。また障がい者の人は一人でお金を使う機会はなく、たいてい親が一緒です。しかし、マルシェには障がい者の方も一人で来るので、自分でお金を使います。彼らも、それを楽しいと言ってくれています。そういう関わりの場をマルシェを通じて作れたら良いというのが斎藤さんの思いでもあります。
 今月からは昼のマルシェだけでなく、夜にも「大人の夜市」というイベントを開催されるとのことで、倉敷のイベントの一つとして根付いていく気がします。「マルシェの参加者は開催するたびに増えてきているので、これが倉敷の活性化につながれば嬉しいし、将来はデパートの催事で呼ばれたいです。」とおっしゃられているのが印象的でした。

「おかやまバナナ」は下記のサイトで購入できますので、ご興味のある方は是非ご賞味ください!

おかやまおひさまファーム