第115回 気まぐれ!メンズトークが放送されました!

 第115回目の放送では、中四国を中心にスポーツMC・ナレーター・スタジアムDJ・アリーナMCとして活躍している岸本ヒロキさんをお迎えしました。MCやスタジアムDJとしての魅力ややりがい、そして今後の目標について語っていただきました。


<MCの道に進んだきっかけ>

 岸本さんは、倉敷芸術科学大学を卒業後、30歳までミュージシャン(弾き語り)として活動されていました。「30歳で辞める」と決めていた岸本さんは、次の進路を考えていた時にファジアーノ岡山のJ1昇格の話題に触れ、「アナウンスをやりたい」と周囲に語っていたそうです。

 その言葉がきっかけとなり、岡山でMCの第一人者であるダイナマイト石村さんを紹介されました。石村さんに「思っているより地味だよ。それでも見学に来る?」と声をかけられ、ファジアーノ岡山の試合を見学。その後、子ども向けイベントのMCからスタートし、徐々に仕事が増え、平日も仕事が入るようになりました。

 会社を辞めて本格的にMCの道に進むと伝えた際には、周囲から「経済的に大丈夫?」と心配されましたが、「ちゃんと生活できている」と笑顔で振り返ります。

<MC・スタジアムDJとはどんな仕事?>

 MCやスタジアムDJは、イベントの進行をスムーズにし、観客を楽しませる重要な役割を担う仕事です。岸本さんは自らを「盛り上げるプロ」と称し、その強みについて次のように語ります。


 「カッコよく喋れば盛り上がるわけではない。大切なのは、良いタイミングで気の利いたことを言えること。それが自分の強みだと思います。」

 高知で女子バスケのMCを担当した際には、「高知のバスケがこんなに盛り上がったことはない」とバスケ協会の方に言われ、とても嬉しかったそうです。

 観客を本気の応援へと導く

岸本さんのモットーは、「観客にも準備運動をさせること」。
「応援には力が必要。本気の応援を引き出すには、観客自身にも気持ちを高めてもらわなければならない」と語ります。

「元気ですか?!もう一回、拍手!」と観客に呼びかけ、強要しているかのように感じることもあるそうですが、それこそが会場全体の一体感を生み出すための大切なプロセス。


<盛り上がりづらい場所でも全力>

 「盛り上がらない場所では本当に大変」と語る岸本さん。特に岡山は盛り上げるのに苦労する土地だそうです。湯郷ベルの試合では観客の年齢層が高いため、最初はなかなか反応が薄かったとのこと。それでも、少しずつ声をかけてもらえるようになり、手応えを感じているそうです。


「自分が本気でやらないと、観客はついてきてくれない。それはアスリートと同じです。」


 試合後にはクタクタになるほど全力でMCを務めますが、喉が枯れることはないそうです。
「喋り方を習ったわけではないけれど、喉で喋らず、しっかりと声を出すことがコツ」と語ります。

岸本さんが今後やってみたいこととして、次の夢を挙げられました。

演劇部の影アナやナレーション
 演劇部の発表会で影アナウンスやナレーションを務めるなど、さまざまな分野で声を活かしていきたいと語りました。

ラジオMC・パーソナリティー
 ラジオ番組で話す仕事にも挑戦してみたいそうです。

卒業試合のMCをボランティアで
 生徒数の少ない学校で、部活動の卒業試合のMCをしたいと語ります。特に、部員がギリギリのチームや、3年生が1人だけのバスケ部など、「この地域だからこそできること」として、自分にできる貢献をしたいと考えているそうです。



 岸本ヒロキさんのお話から、MCという仕事の奥深さと情熱を強く感じました。観客を本気で盛り上げるためには、自分自身が本気で挑むこと。その姿勢が、会場全体に一体感を生み出し、最高の応援へと繋がるのだと思います。

 特に「観客にも準備運動をさせる」という言葉には、プロとしてのこだわりと工夫が詰まっていると感じました。また、地域の小さな部活動や演劇部に貢献したいという夢も、岸本さんの温かい人柄が表れていますね。

今後のラジオMCや新たな挑戦にも期待しています!

次回の放送もどうぞお楽しみに!