第110回 気まぐれ!メンズトークが放送されました!
第110回目のゲストは、岡山市民会館最後のミュージカル『夢の降る街〜アンコール公演2024年』に出演されるミュージカル女優の清水ゆきさんと、シャンソン歌手の大滝善子さんをお迎えしました。お二人のミュージカルへの情熱や、公演に至るまでの想いを伺いました。
<ミュージカルの世界へ飛び込んだ経緯>
清水さんがミュージカルの世界を志すきっかけは、高校2年生の時に観た劇団四季のミュージカル『夢から覚めた夢』(赤川次郎原作)でした。「この作品が面白かったらこの道に進む」と、ギャンブルのように決意し、観劇後にその道を進むことを決めたそうです。
大学は脚本家・横山由和さんが教鞭をとる音楽大学に進学。横山先生が手掛けた『夢の降る街』や、チボリ公園の「ハンスの冒険」に憧れ、大学在学中に先生の劇団に入団しました。
「公演前の1ヶ月間は毎日10時から22時まで稽古。休みはほぼ1日だけ。9年間、泣きながら基礎を叩き込んでもらった」と当時を振り返る清水さん。その努力が今の活躍につながっていることが伝わります。
<『夢の降る街〜アンコール公演2024年』への想い>
清水さんは「夢の降る街」に劇団員時代に一度出演し、その後も「いつかまたやりたい」という強い思いを持っていました。しかし退団時には別の作品に出演し、夢は一度保留となります。
今回、岡山市民会館の閉館が決まり、再び「夢の降る街」を公演できる機会が訪れました。
「昭和初期を舞台にしたこの作品は、歴史ある岡山市民会館にぴったり」と清水さん。作中には「大震災からはや7年」というセリフがあり、関東大震災と第二次世界大戦の間の時代を描くことで、人々が生き生きと暮らしていた昭和初期の魅力が表現されています。
前回の公演はコロナ禍で延期と緊急事態宣言により大変な状況でしたが、文化庁の助成金のおかげで乗り切ることができました。その経験もあり、再公演の話が来た時は一度迷いましたが、横山先生の「望まれているならやれ!」という後押しで決断。
「岡山市民会館最後のミュージカルとして、満席で終わらせてあげたい」と、清水さんは力強く語ります。出演者は全員オーディションで選ばれ、前回の出演者も多く集まりました。全員が岡山にゆかりのある人たちで構成されていることも、今回の公演の魅力です。
「岡山市民会館の命にありがとう!という気持ちを込めて、みんなで最後を送りたい」という清水さんの言葉が胸に響きます。
清水ゆきさんと大滝善子さんの想いを伺い、岡山市民会館最後のミュージカルとして『夢の降る街』が公演される意義の大きさを感じました。昭和初期の時代背景と、市民会館の歴史が重なるこの作品は、きっと多くの人々の心に残る舞台になることでしょう。
「満席で市民会館を終わらせたい」という清水さんの言葉は、この舞台への情熱と感謝の気持ちが込められていました。岡山市民会館の最後を飾る一大ミュージカル、ぜひ多くの方に足を運んでいただきたいと思います。
次回の放送もどうぞお楽しみに!